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書簡 その203 思い出・2

公園を散歩していて、今年は野鳥の種と数が多いという話をしたが、今日も早朝歩いていると様々な小鳥のさえずり、啼く。

10種類くらいの小鳥が同時にあちこちで騒がしい。そんな中でふと思い出した。

僕が新国劇に入った頃には、音調部というのがあって、音響効果は実際に各音調さんが実技でおこなっていた。

雨音は団扇に糸で豆を付けたものを振って音を出す。波の音は行李に赤豆を入れて、緩急をつけて豆を左右に移動させ波音を作り出す。

笛や太鼓も、なま。僕の好きなカエルの声はザルの中に竹笛が山ほど入っていて、舞台の袖にぶら下がっている。

その中から、その都度、ひょいととって吹きわける。見事に的確に操る。

仕事というよりは自分たちも職人技を楽しんでいる様子で、あたたかく実に味のある光景であった。

現在では音響部と名称も変って、録音されたものを音響係がテープで回す。

あっ、いやパソコンを操作する。音としては正確かもしれないが・・・・。

昔を懐かしむのではない。そんな技術があった事を忘れないでほしい。

そんな人たちが活躍した時代があったことを。

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