top of page

書簡 その141 枇杷葉湯

この時期になると、江戸の風物詩、枇杷葉湯売りのことを思う。

昔、渡辺安孝さんという、新国劇の番頭さんがいて「江戸の物売りの声は八百ある」といい、色々聞かせてもらったが

枇杷葉湯売りの売り声は聞いたことがない。

それが残念だと思いながら、津久井の友人宅に、枇杷の葉を採りに行く。夏バテ予防に即効性があり、胃腸の働きを活発にするといわれ、

この時期たまに飲むのだが自分で作った事はない。今年は挑戦してみることにした。

注意することは、若い葉は毒性が強いので、必ず古葉を採ること。

水洗いして、裏表を丁寧に水気を取って、カラカラに乾かして細かく刻み、お茶と同じように焼湯に入れて飲む。オレンジ色の液体は美しい。

効果が強いので、一日三杯以上は飲まないこと。沢山もって帰り、早速水洗いを始めたが、採り過ぎて、腰が痛くなった。

手作りは本当に大変。買った方がよかったとグチリながら、なんとか干しにかかる。乾けばできあがりだ。

閲覧数:6回0件のコメント

最新記事

すべて表示

書簡 その160 でべら

瀬戸内名物で、小さなカレエをカラカラに干した物で、 槌で骨を砕いてから焼いて食べると独特の風味で、 スルメの様に噛めば噛むほど旨味が増してくる、たまらない一品。 僕が新国劇で辰巳先生の書生をしていた時だから40数年前に尾道で食べて以来の好物だが、...

書簡 その159 寒の入り

今日から節分までの間が、寒の内(寒中)。最も寒いといわれる大寒は15日後。今年の寒さはどうなってるんですかねぇ。 暖冬が続いて、地球温暖化などと言われ、暖かい冬に馴れた身には染みわたる冷気です。(年のせいかも) それでも子供の頃、校庭の水溜りが凍って、そこでスケート遊びをし...

書簡 その158 あけましておめでとうございます

私の勝手なつぶやきを、毎日、何十人もの方々に観て頂いていると思うと、力が入ります。 今年もいろんな事に興味を持って、野次馬精神を維持。自分が楽しみながら綴り続けます。 皆様の情報も、掲示板の方に書き込み、よろしくお願い申し上げます。質問も歓迎です。

Comments


bottom of page